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ハンドメイド作家 島津順子さんの働き方(上)「自分の好きなことを仕事にしたい。」

自分の好きなことを仕事にしたい。そう思っても、子育てや家事などであきらめてしまう女性は少なくありません。今回はふたりのお子さんを育てながら、ハンドメイドブランド「maku」の作家として活躍する島津順子さんを訪ねました。

interviewmaku(まーくー)島津順子さん / ハンドメイド作家

徳島県出身、静岡県浜松市在住。男の子と女の子の2児の母。タウン誌の編集部で営業、マーケティングなどに携わり、編集長も経験。2007年より「maku」として作家活動を始める。「おくりもの」をコンセプトにしたママ&子ども向けアイテムが人気。イベント出店の他、まちなかのAnyにてツキイチSHOPを実施。ライターやセミナー講師としても活躍している。


ママさんの間では人気のブランドですが、あらためて「maku」について教えてください。

「おくりもの」をコンセプトに、国内外から取り寄せた生地を使って、ママと子ども向けのアイテムを制作しています。子どもが小さいと出かけるのもひと苦労なんですが、「maku」のアイテムを身につけることで、お出かけが楽しくなってくれたらうれしいですね。

起業されて2年になるそうですね。

昔から布が好きで、生地をたくさん集めるうちに自分でつくるようになって。「maku」としてのハンドメイド活動は、2007年から。正式に起業したのは2015年の1月1日。まるたま市やコナガルフェスタなどのイベントに出店したり、自分の経験を生かして、女性の起業やイベント出店のコツ、ブランディングといったセミナー講師のお仕事もしています。

そもそも起業しようと思ったきっかけは?

2012年に主人の実家がある浜松に移住しました。当時は子どもも小さく子育ても大変。出かけたくても友だちはいないし、お店も道も分からない。ずっと家の中で過ごすひきこもり時代でした(笑)

タウン誌の編集部で働いていた経験を生かせるならと、浜松子育て情報サイト「ぴっぴ」の取材ママや、浜松のまちなかと親子をつなげる「コナガルプロジェクト」の実行委員長としてお手伝いを始めました。作家活動の他に、パートでライターやデザインの仕事をしていた時期もあります。起業した理由として、仕事が忙しくなってきたのもありますが、子どもを保育園に入れるためというのも大きかったです。専業主婦やパートだと、勤務時間が短くて保育園に入れることができないから。

起業されて、どうでしたか?

1年目はがむしゃらでしたね。イベント出店や講師などで他の予定が入らないくらい。家族との時間もあまりありませんでした。毎日遅くまで作品をつくっているから朝起きられない日も多くて…。1年を終わってみれば、あんなに忙しかったのに利益はそんなになくて。機械などの設備投資をしているのもあるんですが、こんな働き方は続けられないと思い、2年目は自分の時間を確保するようにしました。

少しペースを落としてみてどうでしたか?

まずはお手伝いスタッフさんとして、仕事をしてくれる人を探しました。毎日ではなくて週1日とかですが、布にアイロンをかけてもらったり、裁断などの簡単な仕事をお手伝いしてもらったり。そこで生まれた時間を使って、服の勉強を始めました。

空いた時間を使ってインプットの時間に充てたんですね。

パターン教室に通って、そでのあしらい方など技術的なことを習うことで、デザインの引き出しがぐっと増えました。仕事がたてこむと教室を休もうかと思うこともありましたが、行けばアイデアが湧いてくるし、リフレッシュもできる。結果的に自分の成長につながったと思います。

人との出会いが、軽やかな思考を生む

一時期、仕事と子育てのバランスに悩んだときがあって、そんなときに先輩の布作家さんとお話しする機会がありました。その方は子育てが落ち着いてから、裁縫の学校に通い技術を学んだ方。周りは「仕事がんばってね」と言う人が多い中でその人は、「あせんなくていいよ。仕事はあとからでもできるから」と。そんなひと言もあって、今は子どもが10歳になるまでは、一緒の時間を大切にしようと思えるようになりました。

いい出会いですね。年は違いますが似たような境遇だったのもあって、何を優先すべきか考えるきっかけをくれたんですね。

もうひとりいて。こちらはデザイン関係の仕事をされている方。広告やデザインの業界って、残業ばかりで納期に追われているイメージがあったんですが、この方は18時には仕事を終えるし、必要以上の仕事は断って仕事量をコントロールしているスゴイ人。大もうけしていないと本人は言うけれど(笑)、好きなときに旅に出たり、家族との時間を大切にすることが大事だと言います。そんな選択もありなんだと共感したのを覚えています。

理想的ですが、なかなかできることではないですよね(笑)家族と仕事とのバランスとも言えますし、作品や仕事といったアウトプットの時間と、アイデアのためのインプットの時間とのバランスとも言えますね。

振り返れば、仕事の合間を縫って洋裁の教室に通ったことで、さまざまなアイデアにつながった訳ですし、1年目のように仕事ばかりしていたら、得られなかったものもたくさんあったと思います。

写真・取材・記事:大杉晃弘(写真と、企み

(02)ライフプランとファイナンシャルプラン ~週休3日正社員で働く選択肢~

ハンドメイド作家 島津順子さんの働き方(下)女性が笑顔で活躍できる社会をつくる。

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