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マイクロソフト社試験導入事例から考える週休3日制~1月27日付 日経新聞記事より~

1月27日付の日経新聞朝刊では、昨年8月に実施された日本マイクロソフト社における週休3日制試験的導入の成果についての記事が掲載されました。

導入当時は、週休3日制を導入すると売り上げや生産性が下がるのではないか?との否定的な意見などもネットを賑わせましたが、結果として、社員一人当たりの売り上げが4割増えたようです。対象となった約2300人の全社員が就業日数を前年同月から25%減らすことに成功し、「勤務日だけを減らし、業務効率を高めるためのチャレンジ」は好結果となったようです。

週休3日を早くも導入し成功している企業もあります。

ニュージーランドの資産運用会社、パーペチュアル・ガーディアンでは、早くも18年に週休3日制を実施しており制度が恒久化しているといいます。給与水準は変えず、会議を短縮したり、マニュアル作業を自動化したりなどで効率化を促し、こちらも生産性が2割上がったとの好結果が出ています。

週休3日制はワークライフバランスの向上につながる。

導入前後の調査を比べると、従業員のストレスレベルが低下、家族と過ごす時間が増えてリラックスできた、自己研鑽への心理的・時間的余裕が出て仕事に良い効果をもたらすことができた、など良い影響が多かったようです。
週休3日制を実施すると、休みの増加で消費が活発化し経済全体にプラスの影響が出るとの見方もあります。心の余裕は、仕事への余裕をうみ、サービスの質の向上につながることも充分考えられます。全職種で週休3日制導入が有効ということではありませんが、特に対人業務の多い医療介護を中心に導入が有効な職種があるのではないかと確信します。

しかし、全面的な導入はかなり難しい?

今回の試験導入でマイクロソフト社が好結果を生んだ要因の一つは、給与を変えなかったこと。社員の給与水準・待遇、責任範囲、目標は一切変えませんでした。不要な仕事を仕分けし、無駄な打ち合わせを短縮。30分以内で終わる会議の比率は前年比で5割近く増えたといいます。目的は、効率化。どちらかというと、週休3日というより、週4日勤務の中でどれだけ効率よく働けるかというチャレンジだったようです。
一方日本では、正社員でもパートタイム労働者でも「働いた時間に応じて」給与が決まることが多いため、労働時間や勤務日数を減らすことは「効率化」よりも給与の減少に直結してしまいます。そのため、やむを得ず長時間労働を受け入れてしまう傾向にあるのです。
この給与体系が変わらない限り、「労働時間の短縮は家計所得が減り、経済の低迷を招く恐れがある」とニッセイ基礎研究所は語ります。給与が抑制されるのであれば、心の余裕を持つ効果は薄くなるだろうとの見方もあるのです。
そもそも、日本経済の停滞は、1990年代に始まった週休2日制の定着が招いたとの研究論文もあるほどです。一人当たりの平均労働時間の減少と生産性の低下が深刻な景気後退を生み出すのでは?との反論は根強いと言えます。
直近では、月末金曜日の早期帰宅を推奨するプレミアムフライデーを政府が実施し、週休2.5日を目指したことが記憶に新しいですが、結果はどうだったでしょうか。やはり給与が減ることへの反発や不安、月末に集中する仕事をどうしても休むことができない、などの理由で定着は難航しています。
しかし、すべての人が週休3日で働くことを目的とせず、週休3日正社員という働き方を選ぶことができる選択肢があるだけでも精神的・時間的余裕は今より格段にアップするのではないでしょうか?やむを得ず離職する人も減らせると考えます。

「労働時間の短縮」は実現するか?

働き方改革で先行する欧州でもはなかなか実現の難しい労働時間の短縮という課題。
日本での実現のためには何が必要でしょうか。今回の成功事例から見えてくるのは、労働時間ではなく、成果に対して給料を払う考え方が日本マイクロソフト社では浸透していたからだといいます。給与を労働時間と連動させるのではなく、社員のひとりひとりの働きに対して給与を決定していく賃金体系となれば、納得のいく週休3日制の実現につながりそうです。
また、仕事の無駄を省き、業務全体の効率化を図ることも週休3日制導入の大前提となるだろうということです。
心にも体にもちょうどよく生産性もアップする週休3日という働き方の選択肢が広まることを願ってやみません。

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